トレーニング

インターバル走のやり方は?距離と本数について!

サブ4やサブ3などの目標いかんに関わらず、マラソン等の長距離ランナーが取り入れるべきトレーニングの一つとして、インターバル走があります。

レペティションやビルドアップなどのスピード練習の中でも一番メジャーなトレーニングではないでしょうか。

今回は、インターバル走のやり方、距離や本数、頻度について説明していきます。


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インターバル走の正しいやり方とコツについて!

インターバル走とは

一定の距離や時間を全速力で走り、つなぎのジョギングを1セットとしたトレーニング方法です。

例えば、1km全力→つなぎのジョグ→1km全力→・・・のように緩急をつけていくトレーニングです。

全速力とはいえ最後まで走り切るよう80%の力で走るのが一般的となります。このとき全力で走る距離は、100mや200m、1kmなどを自分の走力や目標に沿って決めていきましょう。
長距離走向けのインターバル走は比較的長い距離を設定しましょう。この練習の初めのうちは有酸素運動による効果が現れて、本数を重ねるごとに無酸素運動の効果の割合が多くなっていきます。

このように、交互に負担をかけていくことで体内のミトコンドリアが増え、疲れにくい体が作られます。


インターバル走のマラソンでの効果とは?

インターバル走のマラソンにおける効果としては、身体への負荷をかけることで、持久力の向上心肺機能の強化などが挙げられます。
これにより、終盤の加速レース中のペースダウン修正にも効果を発揮できるようになります。

さて、スピード練習はほかにもレペティション走(インターバルの部分を完全に休憩する)やビルドアップ走(徐々にキロ当たりのペースを上げていく)などがありますが、それについては以下の記事をお読みください。。

関連記事1:ビルドアップ走の効果とやり方!成果を出すためのコツとは?
関連記事2:レペティションとインターバルの違い!効果と距離は?
関連記事3:ペース走の効果とは?ペース設定と心拍数について!

インターバル走注意点やコツについて

必ずウォーミングアップをする

インターバル走は急激に心拍数を上昇させるため、いきなり初めてしまうと体への負担が大きくなります。それに伴い、ケガによる故障のリスクも大きくなってしまいます。

まずは、軽いジョグから初めて体を温めてから、インターバルトレーニングを行うようにしましょう。

はじめから無理はしないこと

インターバル走って本当にきついトレーニングなので、初めから無理せず、短い距離から体を慣れさせていくことが大事です。無理しすぎると、走ることが嫌いになりかねません。
このトレーニングを適切に行うと、「レースペースの向上」などの結果が目に見えて現れてくるので、段々楽しくなってきますよ。

短時間で負荷をかけるコツ

さらに短時間で負荷をかけることができるコツがあります。

それが坂道インターバルです。坂道ダッシュとも呼ばれています。
名前の通り、坂道をダッシュで駆け上がり、ジョギングで降りてくるというものです。とても時間効率がいいですが、負荷もそれなりにきついです。
こちらの記事で詳しく説明していますのでご参考までに。

坂道トレーニングの正しい方法とその効果!都内でおすすめの坂は?

インターバル走の距離と本数はそれぞれどう決めるのか?

では、インターバル走の距離と本数などを決めていき、実際にトレーニングに取り入れてみましょう。

さて、まずインターバル走の距離についてですが、200mや400mなどのショートインターバルをはじめ、800mのヤッソ8001km~のロングインターバルなど様々あります。
まず、あまり目にしたことがない方もいらっしゃると思うのですが、「ヤッソ800」について説明していきます。

インターバルトレーニングの方法「ヤッソ800」

ヤッソ800でフルマラソンのタイムを割り出す

「800mダッシュ+400mジョギング」×10本

のように、800mのダッシュを主体としたインターバル走がヤッソ800です。このトレーニングの優れている点は、800mダッシュのタイムによりフルマラソンのタイムが割り出せることです。

例えば、800mダッシュの部分を10本すべて3分で走れたら3時間、3分30秒で走れたら3時間30分など○分⇒○時間、□秒⇒□分のように対応しています。

心拍数計があればなおよい

この際、400mジョグは心拍数系をお持ちなら、なるべく心拍数120以上を保つようにしたいのですが、お持ちでないならゆっくり走るということでも大丈夫です。

きつい場合の代替案

インターバル走が初めての方は、このヤッソ800ですら、きつくて10本も出来ないかもしれません。

その場合は、まず400mのショートインターバルから始めましょう。

「400mダッシュ+200mジョグ」×10本

慣れてきたら、10本⇒15本⇒20本のように増やしていきましょう。20本で走れるようになったら、一度ヤッソ800を走ってみてください。

その他のインターバル走

ヤッソ800の他に有名なインターバルトレーニングの方法として挙げられるのが以下の2つ。

  • ダニエルズ式インターバル走
  • 岩本式インターバル走

ダニエルズ式インターバル走

ダニエルズ式インターバル走は、週間走行距離の8%以下もしくは最大10kmのうち、3〜5分で走りきれる距離を1本とします。そして、その1本の距離からリカバリータイムを決めていきます。

例えば、習慣走行距離が50kmなら、400m以下となり、リカバリータイムもその距離ともとに決めていくことになります。

専用の計算機を用いて、自分のペースを割り出すと便利です。

説明もややこしいトレーニング方法ですね。
ジャック・ダニエルズ氏が以下の本で説明していますので、一度読んでみてください。

岩本式インターバル走

岩本式インターバルは1,000m、800m、600m、400m、200mX4本をの合計8本を行います。つなぎは、200mジョグとなります。

設定するペースは、フルマラソンの設定ペースに対して1,000m、800m、600mは80%、400mは75%、200mは65%となります。

フルのペースを5分/kmとするなら、

距離ペース実際の時間
1000m4分/km4分
800m4分/km3分12秒
600m4分/km2分24秒
400m3分45秒/km1分30秒
200m×43分15秒/km39秒

一般的なインターバル走の方法


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その他に、私が以前読んだ本から一つインターバルトレーニングの方法を紹介します。

ハーフマラソンに出る場合

「1km(全力)+ジョギング200m」×3本。

これを体が慣れてくるたびに3本⇒4本⇒5本のように増やしていきます。
ここでいう全力とは、本当にダッシュするのではなく、1kmを走り切った時に「もうしんどい・・・」となるくらいのスピードです。一般的には全力の70~80%程度でしょうか。
ご自身の体力と相談して調整してみてください。

フルマラソンに出る場合

「1km(全力)+ジョギング2分」×5本
または、
「2km(全力)+2、3分歩き」×3本
または、
「3km(全力)+2、3分歩き」×2本

こちらも徐々に本数を増やしていきます。また、全力をダッシュで走らないというのもハーフと同じです。


参考文献:小出義雄(2009),マラソンは毎日走っても完走できない

小出義雄氏はQちゃんこと高橋尚子さんなど数々のメダリストを輩出したマラソン指導者です。
マラソンの練習をする上で、とても参考になりますので良ければ、お手に取ってみてください。

インターバル走のつなぎは歩いても良いのか?

さて、上で書いたトレーニング方法は、つなぎに歩いているものもいくつかありましたが、実際歩いて良いのでしょうか?

結論としては、「歩いても良い」ということになります。

しかし、歩く時間はしっかりと管理しなくてはいけません。例えば、「3分間全力走→3分間歩き」としてしまうと、歩きの時間が長すぎます。あるきの時間が長いと、徐々に心拍数も落ち着いてきてしまうため、インターバルの効果が得られなくなってしまいます。

なるべくなら、心拍数を120以上に保っておきたいところです。

そのため、歩いてもよいが、なるべく心拍数は落とさないように、というのが正しい答えになるでしょう。ただ、歩く時間を自分で管理するのは難しいですよね。そのために、上で紹介したようなトレーニング方法が提唱されているわけですね。

その他に、レペティションと言って、つなぎ部分を完全な休息とするトレーニング方法もあります。インターバルがきつすぎてやってられない、という方はそちらもおすすめですよ。

レペティションについてはこちらで詳しくまとめています。
レペティションとインターバルの違い!効果と距離は?

インターバル走の週あたりの頻度は?

さて、インターバル走のやり方についてはここまで見てきましたが、この練習を週何回取り入れればいいのでしょう。
この練習はなるべく仕事や学校などが休みの日に取り入れたいところです。
というのも、本数が増えてくると時間もかかりますし、疲れもたまりますので。

そこで、インターバル走に関しては、週に1回かそれ以下としたいところです。
その他ビルドアップ走も取り入れてみたり、飽きが来ないよう工夫してみましょう。

こうしたスピード練習はやりすぎると体を壊す原因になりますので、週1以上の頻度で行う場合は、体が出来上がってからするようにしましょう。

また、中々休みがなく、練習に時間が取れないという場合もあると思います。
そういった場合は、冒頭でも紹介したように、平日などに坂道インターバルを取り入れてみるのもいいかもしれません。
これは、普通のインターバル走よりも高負荷なので、短時間で高い効果を得られます。
忙しい平日でもサクッとできるトレーニングです。きついですけど。

関連記事4:坂道トレーニングの正しい方法とその効果!都内でおすすめの坂は?

所々、下記より参考にした部分があります。

まとめ

インターバル走のやり方としては、決められた一定の距離を全力で走り、その後一定の距離をジョギングでつなぎ、これを数セットこなします。
詳しいやり方はまとめでは割愛させていただきます。

その効果としては、心肺能力の強化、持久力の向上などがあり、ラストの踏ん張りやペースダウン対策としても効果を発揮する。

このインターバル走は、週に1回は取り入れたい。
他にも様々なスピードトレーニングがあるので、自身に合ったものを取り入れていきたいところです。


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