ランニングにおけるLSDトレーニングは筋持久力の他あらゆる能力の向上に欠かせないトレーニングの一つです。
ただ、このトレーニングは簡単なように見えて、いざ実践してみると難しいものだと分かると思います。
そこで、マラソンに向けたLSDトレーニングのやり方、効果とペース、心拍数について書いていきます。
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LSDトレーニングの効果について!
LSDトレーニングは、多くのマラソンランナーに実践されているトレーニングの一つです。
ロング・スロー・ディスタンスの略からも分かる通り、長くゆっくりとしたスピードで距離を踏むトレーニング方法です。
ペースについては、書籍やインターネットで調べてみても、意見がバラバラで分かりにくいものとなっています。
まず、LSDトレーニングによって得られる効果について、書いていきます。
1.毛細血管の発達
長い距離をゆっくり走ることで、体中にはりめぐらされた毛細血管を流れる 血液がゆっくりと循環していき、経路が拡張していきます。
これにより、全身を酸素がめぐりやすくなり、全身持久力の向上、心肺能力の強化、疲労の軽減などの効果が期待できます。
2.遅筋の発達
遅筋とは、持久力の必要なスポーツ(マラソン、水泳、自転車競技など)の競技者に多く発達が見られる筋肉です。
この遅筋を鍛えることで、筋持久力の向上の効果が狙えます。
また、遅筋の発達はマラソンのトレーニング全般で得られる効果です。
LSDトレーニングでは、さらに有酸素運動の比率が高まるため、遅筋の発達に効果的といえるでしょう。
正確には、遅筋と速筋(タイプ2A)という筋肉がスタミナのアップに適した筋肉といえます。
以上の2点で挙げたように、マラソンランナーに欠かせない、
- 全身持久力
- 筋持久力
これら有酸素性持久力を鍛えるうえで、効果の高いトレーニングであることが言えます。
その他、
普段のトレーニングでは、走らないような距離をLSDでは走るため、長距離への自信や耐性が付き、競技に最も必要なメンタル面の強化も期待できます。
さらにゆっくり走ることで、疲労回復の面でも有効です。
3.デメリット
ただし、このLSDトレーニングには1点デメリットが存在します。
- ランニングフォームが崩れやすい
LSDでは、普段のレースペースとは比べるまでもないほどゆっくり走ります。
そのため、いつもより重心が後ろへ下がってしまったり、長時間走るためゆっくり走るフォームが癖になってしまいます。
重心が後ろへ下がることで、腰なども痛めやすくなります。
こういった弊害を避けるためにも、レースと同じフォームを意識して、
- フォームは崩さず、ピッチを抑える
- フォームは崩さず、歩幅を狭める
などの工夫が必要となってきます。
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LSDトレーニングのやり方とペースは?
さて、ここまでLSDトレーニングの効果とデメリットについて説明してきました。
次に方法について説明していきます。
・距離
10km以上を走るようにします。
それ以上なら、20kmでも30kmでも構いません。
ただ、距離を稼ごうと走るものではなく、あくまで時間を目安にして走りたいところです。
・時間
そこで、時間としては
1時間半以上を目安に走りましょう。
それ以上であれば、2時間でも3時間でも大丈夫です。
あくまで、レースのフォームを崩さずにゆっくりと長い距離を走ることが目的です。
・ペース
ここで一番大事なのがどのくらいのペースで走るのかということです。
ゆっくり長い距離を走ると言われても漠然としているため分かりづらいかと思います。
ただ、このLSDトレーニングはのペースについては多少難しい面もあります。
よく書籍などで見る7~8分/km(キロ7~8分)というペースですが、これだとランナーのレベルのばらつきが考慮されていないペースになっています。
サブ3ランナーと初心者ランナーでLSDのペースが異なるのは当然と言えますが、そこまで区別してペースを記載するのは難しいため仕方がないのでしょう。
また、だいたいキロ7~8分ペースでLSDを走っておけばほとんどのランナーにとっては間違いありませんし、このペースを足掛かりに自分の適性ペースを見つけていくことができます。
他に自身の心拍数を計測することで、最適なペースを導き出すという方法もあります。
最近では、この方法でLSDおれーにングを行う人が増えてきていますね。
LSDトレーニングを行うのに適した心拍数とは?
さて、LSDトレーニングのペース設定として、心拍数を目安にする方法があるということを上で書きました。
LSDに最適な心拍数としては、120拍/分と言われています。
ただし、これも年齢や身体機能の個人差があるため、運動強度と最大心拍数から目標ペースを導き出すことを推奨します。
・最大心拍数
あまり運動していない方は、220-(年齢)
運動を良くしている方は、210-(年齢×0.5)
・安静心拍数
朝目覚めてすぐの心拍数
・運動強度
50%前後を目安
・目標ペースの導き出し方
(最大心拍数-安静心拍数)×運動強度+安静心拍数
例えば、40歳の方で
最大心拍数が180、安静時心拍数が60の場合、
(180-60)×0.5+60 =120
目標心拍数120となります。
心拍数計測機能付きのランニングウォッチを活用し、正しいLSDトレーニングを心掛けましょう。
LSDトレーニングの効果、ペースと心拍数のまとめ
ランニングにおけるLSDトレーニングは、有酸素性持久力を鍛えるうえで有効なトレーニングの一つです。
毛細血管の発達を促し、全身持久力の向上
遅筋の発達を促し、筋持久力の向上
が期待でき、疲労回復などの効果も得られます。
ただし、ゆっくり走るため、フォームが乱れやすく、その点については注意が必要です。
方法としては、正しいフォームで1時間半以上走ること、距離については祖kまで気にしなくとも構いません。
ペースはキロ7~8分とされていますが、個人差がありますので、心拍数を計測してペースを決めるという方法がおすすめです。
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