ランニングの際に呼吸が苦しい!何かよい呼吸法はないのだろうか。
そのときに思い出すのが小学校の体育の時間に教わった「スースー、ハーハー」という呼吸法です。
しかし、これは本当に正しい呼吸法なのでしょうか。もしかすると、正しい頻度やリズムがあるのでは?
また、鼻呼吸と口呼吸はどちらが正しいのか。
これらの疑問について考えてみました。
スポンサードリンク
ランニングの呼吸法は何が正しいのか?
まず、普段の日常生活での呼吸について考えてみます。
呼吸法は大きく分けて胸式呼吸と腹式呼吸があります。
男性は腹式呼吸の割合が多く、女性は胸式呼吸の割合が多いと言われています。
そして、持久系のスポーツをする際に良いとされているのが「腹式呼吸」です。
腹式呼吸だと、肺の奥まで空気が取り込めるためVO2MAX(最大酸素摂取量つまり自身の有酸素運動能力を示す指標)の観点からも優れていると言えます。
対して、胸式呼吸だと胸や肩の筋肉を使い呼吸をするため、疲れやすいし、呼吸も浅くなってしまうのです。
ただ、腹式呼吸の割合が多い男性の場合でも、運動中に腹式呼吸を意識して行うのは中々難しく、それなりのトレーニングを積む必要があります。
この点からも、女性が不利だとかそういうことはなく、訓練次第で出来るようになるし、訓練しなければ男性でもできません。
この訓練の方法ですが、普段の日常生活から腹式呼吸を意識するということが最も効果的かと思われます。
- 男性は普段自分がどのように腹式呼吸をしているのかを気にしてみてください。
- 女性はなるべくおなか周りの筋肉を使い呼吸をするように心がけます。
腹式呼吸のイメージがつかみにくい場合は、仰向けになっておなかに手を当てて呼吸してみてください。
この体勢で呼吸をしているとおなかがへこんだり膨らんだりしているのが分かると思います。
これが慣れてくれば普段どんな姿勢でもできるようになってきます。
こちらの動画で腹式呼吸について詳しく説明していますので良ければご覧ください。
ランニングの呼吸は鼻と口どちらを使う?
さて、先ほど紹介した動画にあるように思いっきり空気を吐き切ってから鼻で吸うところまでがセットですと説明していました。
ランニングの呼吸法についても同じようなことが言えます。
思いっきり肺の中の空気を吐き出してから肺に空気を入れるというのが、VO2MAX(最大酸素摂取量)を最も大きくするのに効果的な呼吸法となります。
「吐く⇒吸う」の順番です。肺の空気をすべて吐き出すことで、肺の容量一杯に空気を吸うことができます。
その際、口から空気を吐き出した方がより多くの空気を吐き出すことができます。
そして、吸うときは鼻から吸うことで腹式呼吸になりやすいです。
この場合、もちろん口から吸っても腹式呼吸になるのですが、
鼻から吸うことのメリットとして、いくつか挙げられます。
- 喉の乾燥が避けられる
- 空気中の菌を排除できる
- 体温に近い温度で肺に届けられる
以上の点からも、先に口から空気を吐き出して、次に鼻から空気を吸う。
この順序を意識して呼吸をすればランニングに適した呼吸になるでしょう。
ただし、鼻呼吸が難しいという方も中にはいらっしゃることと思います。
そうした方は、今回の呼吸法がすべてではないので、ご自身に合ったやり方を模索するようにしてみてください。
もしかすると鼻腔のゆがみから鼻呼吸ができない可能性もあるので、一度耳鼻科で診てもらうことも視野に入れてみてください。
スポンサードリンク
ランニングの呼吸頻度やリズムについて!
以上より、口で息を思いっきり吐き出して、鼻から空気を吸うという呼吸が一番だということが分かりました。
ただ、我々は小学校の頃より「スースー、ハーハー」という変な呼吸法を習ってきたせいで、その悪癖が抜けず、今でもその呼吸で走ってしまいがちです。
この呼吸法はペースも考えず長距離を走ってしまう小学生のために、ペースメーカー的な存在として教えられてきたものであって、呼吸法というわけではありません。
このリズムで呼吸をするのなら正しくは「ハーハー、スースー」です。
しかし、このリズムを気にしていては、腹式呼吸なんてできたものではありません。
呼吸の正しい頻度やリズムは、個人個人の身体能力やペースによっても変わってきますし、正解はありません。
例えば私の場合だと、「ハーハッ、スーー」って感じです。一度息を「ハー」と吐き出してから、ダメ押しでもう一度「ハッ」と空気を押し出し、最後に鼻で「スーー」と思い切り吸いこみます。
それと、トレーニングの内容によっても変わってきます。
ビルドアップ走やインターバル走、坂道トレーニングなどの負荷をかけるトレーニングをする際は、この呼吸法を意識する必要はありません。
というより、意識して走る余裕はないと思います。
代わりに、LSDやある程度一定のペースを保つような長距離走ではこの呼吸法をしっかりと意識して走ってください。
その時に意識するのは、頻度やリズムではなく、口で吐いて、鼻で吸う、ということです。しっかり肺の空気を吐き出して、VO2MAX(最大酸素摂取量)の点からも有利な走りを心掛けましょう
まとめ
ランニングの呼吸で適しているのは腹式呼吸です。
まず、口で肺の空気をすべて吐き出してから、鼻で思いっきり吸います。
頻度やリズムを意識するよりはこの呼吸の順序を意識する方がランニングの際に苦しくなりにくい走りが出来るでしょう。
スポンサードリンク
この記事へのコメントはありません。