日々トレーニングを続けていると体の不調を訴えることもあるかと思います。
なかでも多いのが足の甲の痛みです。
今回は、足の甲の外側の痛みについて見ていきたいと思います。
もしかすると、疲労骨折や腱鞘炎などの症状が出ているかもしれないので、一旦走るのを中断して自身の症状と向き合ってみましょう。
スポンサードリンク
ランニングによる足の甲の外側の痛みについて!
冒頭でも少し触れましたが、足にの甲の外側の痛みとしては疲労骨折や腱鞘炎などの症状があります。
箇条書きにすると、
- 疲労骨折
- 腱鞘炎
- 短腓骨筋腱付着部炎(たんひこつきんけんふちゃくぶえん)
などの症状が考えられます。
原因としては、
- シューレース(靴紐)が適切に締められていない
- ランニングシューズが合っていない
- フォームが乱れている
- 練習がオーバーワーク
などが考えられます。
まず、前提として足の甲の外側とは、
中指の付け根部分から小指の外側の少し出っ張った部分までの範囲を想定しています。
この範囲に痛みが生じた場合、上記の症状(疲労骨折、腱鞘炎、短腓骨筋腱付着部炎)のどれかが当てはまる可能性があります。
次で詳しく見ていきましょう。
疲労骨折か腱鞘炎か、それとも?
1.疲労骨折の可能性を考えよう
疲労骨折とは、継続的な運動による負荷が一点にかかりすぎることで、ダメージが蓄積し、やがて骨折を迎える症状です。この場合、足のアーチが下がることで、人差し指と中指の付け根の間に負荷がかかるため、症状が出てきます。
通常は足の甲の内側部分に起こりやすいのですが、足の甲の外側の痛みが疲労骨折ではないとも言い切れません。
もしも押して痛む場合は、疲労骨折の可能性も考えられます。必ず整形外科などの診察を受けるようにしましょう。
単純に足に負荷がかかって生じた痛みなら、1日~数日で良くなります。
しかし、1週間もそのままの痛みがあるなら、疲労骨折の疑いがあるので、整形外科を受診しましょう。
疲労骨折は、いわゆるボッキリと骨が折れた状態ではないので、痛みがガマンできる程度の場合が多いのです。そのため、なんとなく痛い状態が続いているけど、走っていたというランナーもいます。
2.腱鞘炎(短腓骨筋腱付着部炎)の可能性について
腱鞘炎というと手首などに発生しやすい症状と思いがちですが、足にも腱鞘炎は起こります。足の甲の付近には皮膚の直下に腱が走っています。
この足の腱が靴の圧迫によって炎症を起こしてしまうのです。
- 長趾伸筋腱炎
- 長母趾伸筋腱炎
- 前脛骨筋腱炎
などの腱鞘炎は、主に足の甲の内側に発生しやすいので割愛します。
足の外側に起こりやすい腱鞘炎というのが、上でも書きました短腓骨筋腱付着部炎(たんひこつきんけんふちゃくぶえん)になります。
付着部炎という名称は、腱と骨の部分の付着部が炎症を起こしていることからこう呼ばれています。
小指の外側に沿って骨の形を見ていくと、少しボコッとしている部分があるのですが、大体その辺りに症状が現れます。
この短腓骨筋腱付着部炎の原因としては、以下の原因が挙げられます。
- シューレース(靴紐)が適切に締められていない
- ランニングシューズが合っていない
- フォームが乱れている
- 練習がオーバーワーク
などの原因が挙げられます。
1.シューレース(紐)が適切に締められていない
ランニングシューズのシューレース(紐)は、締めすぎてもゆるくても問題です。
締めすぎると血流が悪くなり、痛みやしびれが出ます。
逆にゆるくても痛みなどが出るので、ベストな締め方をする必要があります。
2.ランニングシューズが合っていない
ランニングシューズにはさまざまなタイプがあります。
初心者なのに長距離を走るランナー向けモデルを履いたりすると、適切にフィットしなかったり足に負担がかかって、痛みが出ることになります。
新しいシューズに替えたときなども痛みが出やすいです。
足の形はさまざまです。ジャストフィットするランニングシューズでないと、痛みが出るので自分の足に合ったモデルを選びましょう。
特に、足幅と甲の高さは要チェックです。足幅が普通でも、甲高の人はシューズがパンパンになりやすく、紐が結びにくくなっていたりします。
足形測定などを活用して、ピッタリのものを見つけたいですね。
また、初心者の人にはソールの厚さがしっかりしている初心者向けのモデルがオススメなので、店員さんとも相談してみてください。
適切なランニングシューズの選び方はこちらの記事で説明しています。
➤初心者でもわかる!ランニングシューズの選び方!
3.フォームが乱れている
膝をまっすぐ上に上げて、なるべく身体の真下に脚を落とすイメージで走ると良いフォームになります。
さらに、親指から抜けるような走り方ができると、上々です。もちろん、これを意識しすぎて、他のところを痛めてしまっても良くありません。
フォームの改善はちょっとやそっとじゃうまくいきませんが、自分の身体に合ったフォームを徐々に身につけていきましょう。
4.練習がオーバーワーク
走ると気分がいいので、ついつい距離が長くしてしまいがちですが、急に長距離にしたりするのは負担がかかるのでおすすめしません。
また、自分の脚力以上のスピードで長時間走り続けるのもよくありません。もちろん練習になるスピードで走ることが大事ですけど、やりすぎは禁物です。
次に、これらに対する適切な処置、予防策についてみていきます。
スポンサードリンク
足の甲外側の痛みに対する適切な処置とは?
さて、上記で説明したように足の甲の外側の痛みで心配なのが、疲労骨折と腱鞘炎です。
腱鞘炎の場合、ピンポイントに短腓骨筋腱付着部炎の可能性を考えました。
さて、これらに対する適切な処置についてみていきましょう。
1.疲労骨折の対処
運動を中止する
これについては、触ってみて痛みが生じれば疲労骨折かもしれないと考え、運動は即刻中止しましょう。
アイシングやテーピングなどは一時的な処置として効果はありますが、やはり医師の診断を仰ぎ、症状の段階によってはギプスでの固定や松葉杖を使用することもあり得ます。
とにもかくにも運動を中断することが第一優先です。
予防策について
予防策としては、過度な練習を控えることしかありません。まだ適切な筋肉が出来上がっていない状態で練習量を増やすことはしないようにしましょう。
あくまで、自分のレベルに合わせた練習を心掛けることです。
2.腱鞘炎(短腓骨筋腱付着部炎)の対処
アイシング
こちらは、アイシングが多少効果を発揮します。痛みを感じたら10分程度痛みの出た部位を氷などで冷やしましょう。
炎症を抑え痛みが多少和らぎます。
インソールを変えてみる
また、ソルボなどのサポートインソールの使用も効果的です。
足の甲の外側が痛むということは足の外側やかかとに力を入れすぎている可能性がありますので、こういった道具を使うことで、足の外側やかかとへの負担が軽減されます。
走り方を変えてみる
それから普段走るときも外側に力を加えるのではなく、足全体から足の指にかけてきれいに抜けるような走り方を目指しましょう。
出来ればシューズもクッション性のあるものを使ってみるといいかもしれません。
医師の診断
そして最後に、結局は医者の診察が一番です。
当サイトを見て腱鞘炎だと決めつけるのではなく、他の怪我、病気の可能性も疑い、整形外科等でレントゲンなどを撮ってもらいましょう。
まとめ
足の甲の外側の痛みの症状としては、疲労骨折、腱鞘炎(短腓骨筋腱付着部炎)などが疑われる。
原因としては、シューレース、乱れたフォーム、過度な練習、不適切なシューズ選びなどが挙げられます。
疲労骨折、腱鞘炎に関わらず、まずは医師の診断を受けてから、自分に合った処置を選びましょう。
自己判断で練習を継続することは絶対にしないようにしましょう。
ランニングのブランク期間が不安でしたらこちらの記事も参考になります。
➤ランニングのブランク期間、心肺機能の低下はどれくらい?
スポンサードリンク
この記事へのコメントはありません。